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二条河原落書

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「中学校の英語教師の英語力が無いのは昔から」

中学に上がるまで、英語になぞ触れる機会のほとんど無い時代でしたから、学校の先生だけが頼りなのですが、1年生で英語の担当になったのは、先生不足で、7クラスのうち2クラスだけ臨時に英語科を担当したベテラン教師でしたが、新出単語は10回ずつ、教科書の本文を5回ずつ、筆写させる宿題を出すしか能のない人でした。

いったい何を習ったのか、ぜんぜん記憶がありません(苦笑)
でも、授業がぜんぜん理解できないので、クラスの4分の3くらいの生徒が、授業ボイコットをしたため、罰として、ボイコット生全員が自分の席の横で、床に1時間正座させられたのだけは覚えています。

2年の担当教師は、「ゼアラー(There are...)」とか「アペン オアラペンスー(a pen or a pencil ?)」というようなヒドイ発音で、それを自覚はしていたのか、テキストの単語や本文の発音練習は、必ず「カセットテープ」を使っていました。
当時は「斬新」だった、「LL(Language Laboratory)教室」もよく利用していました。

3年生の教師も、「英語専門」ではなかったように思います。
でも、3人の中では一番マシだったかな。


教師のレベルの低さを噂で知ったのか、英語のテストの点数が悪くて心配したのか、母が英語塾を探してくれたようです(なぜか、その経緯が記憶に残ってないのですが)

3月2日のエントリーのコメント欄にも書きましたが、私に英語力の基礎を叩きこんでくれたのは、中学時代にお世話になった、自宅近くの私塾の先生で、学校の英語教師ではありませんでした。

当時、まだ20代後半だったと思いますが、ご自身も英検1級をクリアー、大阪万博で外国のパビリオンでコンパニオンを務めた経歴の持ち主で、それでも飽き足らず、大阪から東京の某私大の英文科へ編入して、新幹線で「通学」し続けたという“猛者”(女性ですが)でした。

授業中でも、疑問がわくとすぐに分厚い英和辞書のページを繰って、間違いのないようにと確認していました。その愛用の辞書は、使い込まれて厚さが3~4倍にも膨れあがり、きちんと閉じられない状態になっていました。

その「精進」の姿に憧れ、女子生徒の何人かは、先生と同じ大人用の辞書を購入し、「先生の辞書のようになるまで勉強しよう」と意気込んだものでした。
私もその一人ですが、30年経った今も、まだ新品とほとんど変わらない厚さのままです(笑)

【産経抄】3月5日
・・・▼学生の語学力の低下を嘆く声は、当時からあったらしい。英語教師だった漱石によれば、あらゆる学科を英語を通じて学ばなければならなかった時代が終わり、日本語で学問ができるようになったからだ。「日本の教育の進んだ証拠」でもあった。
 (略)
▼留学中友人たちに書き送った泣き言から、漱石は英会話が苦手だったことが“定説”となっている。確かにコックニーと呼ばれるなまりには苦しんだものの、教養のある人々との会話に不自由はなかった。読解、作文を含めた総合的な英語力では、日本人として傑出しているという(『英語教師 夏目漱石』川島幸希著)。
今でも、世界中の文献が翻訳されているので、日本語が読めるようになれば、かなりの研究が網羅できるそうですが、発展途上国のように、「まず、母国語を後回しにしても英語を学ばなければ、抽象的な知識を身につけたり、高度な学問ができない」という状況にない日本では、「外国語の修得」は、「趣味・教養」の域に分類されるのではないかと思われます。

それにしても、漱石が「コックニーなまりには苦しんだが、“教養のある人々”との会話には不自由はなかった」って文章は、いかがなものでしょうか。

「コックニー(Cockney)」と比較して「教養ある人々」と並べるのは、OK?


でもまあ、今の時代に漱石がタイムスリップしてきて、アメリカ英語を聞いたら・・・ほんとと聞き取れないんじゃないかと(^^;


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by rabbitfootmh | 2007-03-05 13:08 | 子育て/教育
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