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二条河原落書

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「ら~ら~ら~ららぁら~・・・言葉にできない」

娘にせがまれて、今ごろ映画の『手紙』を観てきました (^^)
もう、最後の上映みたいですね。

今年の春?にオープンした大阪・堺のMOVIXというシネコンに、初めて行ってきたのですが、朝一番からよく入っていたのは、やっぱり?『武士の一分』でした。
ご年配の夫婦とか、若い男の子が多かったですね。
若い女の子は、入ってなかったみたいなので、「キムタク人気」ゆえではなさそうです。
少なくとも、堺近辺では・・・もしかして、キムタクって、女性じゃなくて、若い男性のファンが多いの?



で、『手紙』ですけど・・・うーん、「暗い話だなー」っていうのが全体的な印象です。
最後、兄の殺した女性の息子に会いに行く場面と、刑務所へ漫才の慰問に行くシーンは、けっこう感動しちゃいましたけど(苦笑)
『手紙は、彼にとっては、般若心経なんだ』という言葉も、「おっ?」と思いました。

ただ、あんなストーリーが「感動もの」として評価されるとしたら、やっぱり、日本の「いじめ」はどんどん増えてゆくんじゃないだろうか?
「いじめられる者」が、「いじめられない世界」を求めて、転々と逃げ続けることしか対抗手段が無いなんて・・・。

結局、日本の「差別」って、その人自身の人格とか個性とか、精神的なものに対しての評価ではなくて、出身地とか民族とか、血族・親族にまつわるマイナス要因に対する「忌避」や「憎悪」の感情ですよね。
話の中で、吹石一恵の父親だか婚約者が「危険なものから離れていたいと人間は願うものだ」(だったかな?)というようなことを言ってたと思いますが、それはそれで、一つの事実だけど、「それを乗り越える道は無いの?」という疑問がわいてきました。

日本の同和や在日の問題も、差別されてきた人たちが一致団結して、「外敵から自分たちを守る」ために、だんだん「人権、権利」というヨロイカブトを頑丈にして、どんどん内へこもって行く活動ばかりで、それが「逆差別」状態を生んだりしています。

アメリカの黒人の「公民権運動」などは、「白人も黒人も同じことができる権利」を主張して、どんどん外へ出てゆく活動のような気がします。

日本では劇場公開されなかったのかもしれませんが、キアヌ・リーヴスの『陽だまりのグラウンド(原題:Hardball)』という作品も、貧困層の地区の子供たちの話なんですが、ジメジメっとした“暗さ”はないんですね。
映画でなら、メリル・ストリープの『ミュージック・オブ・ハート』も、いろんな問題を抱えたハーレムの子供たちが、バイオリンを通じて成長してゆく話でした。

なんというか・・・故・阿部謹也先生がおっしゃるように、日本にはまだ「個人」はなくて、「世間」(組織、集団)の中で、それぞれの人間がそれぞれの「位置」を保っていなくてはならないのでしょうね。
自律した個人ではなく、「関係」の中でバランスを取りながら生きなくてはならない。
うまくは表現できないんですが・・・。


ところで、『手紙』では、ストーリーそのものではなく、ちょっと違う角度からの楽しみがありました。「懐かしい顔」がチラホラあったから。

沢尻エリカが働く食堂のパート仲間の“おばちゃん”たちの中には、「山田スミ子」さんを発見!
山田スミ子さんと言えば、吉本新喜劇の『あっちこっち丁稚』で、ド迫力の「御寮さん(ごりょんさん)」ですよねー。
『ちょっとこっちへ来なはれ・・・こっちへ来なはれっ!・・・こっちへ来いって言うてるのが、わからんのかーーーっ!!』ってな絶叫シーンは、毎回大爆笑でした。

それから、ケーズデンキの会長役の杉浦直樹さん。
わー、エライおじいちゃんになったなー・・・でも、顔はシワだらけになったけど、声はお若い頃と同じだー。

それから、漫才コンビ「テラタケ」のマネージャー役の石井苗子さん。
顔は覚えてるけど、なんて名前だっけー・・・(エンドロール見て)・・・あー、そうそう!・・・って感じ。

あ、玉鉄アニキに殺されちゃうおばあちゃん役の、高田敏江さんは、昔のドラマでは「上品でやさしいお母さん役」という方でした。

吹石一恵も、大会社の専務令嬢役が、けっこうハマってましたね。

ただ、関西人としては・・・沢尻エリカのヘタクソな「出所不明」の関西弁(らしきもの)が、興醒めでした。深刻なシーンで、ヘンなイントネーションの関西弁(らしきもの)でしゃべられると、つい、笑えてきて(^^;
苦労して、日本中を転々としてきて、関西から流れ着いた・・・という設定なんだろうけど、別に、標準語でしゃべらせたらエエやんか、と思いました。

それとも、ああいう、お節介焼きの「押しかけ女房」みたいなのが、関西の女のイメージなわけ?(爆)

も一つ気になったのは、山田孝之と沢尻エリカの、行きつけのお好み焼き屋さんでのシーン。
山田孝之の前のお皿に、「もんじゃ焼き」で使う、小さな「はがし」が乗っていたような・・・。
確かに、お好み焼きは、お箸じゃなくて「コテ」で食べるんですが、焼くときの大きなのではなくて、少しこぶりのものを「鉄板上で切り分けて食べる用」には使いますけど。


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by rabbitfootmh | 2006-12-11 00:09 | 日本の社会問題
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