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二条河原落書

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「臓器移植で意識不明・・・手術体制不備が原因」


今年3月に行われた「脳死者からの臓器移植手術」を受けたレシピエントが、意識不明の状態に陥ったことが発表されたのが「5月」の初め。
その原因が明らかになったと発表されたのが、手術から半年以上も経った今ごろ・・・しかも、「移植の合併症」などではなく、病院の手術体制の不備が原因の「人為的ミス」であったとは。

脳死肺移植:京大病院「手術に重大な過誤」…患者意識不明
 〔毎日新聞 2006年10月12日〕
 京都大病院(京都市、内山卓院長)で今年3月、脳死肺移植手術を受けた30代の女性患者が脳障害を起こし意識不明となっている問題で、同病院は12日、「手術に重大な過誤があった」と認め、調査結果を公表した。人工呼吸器を止めるタイミングを誤ったほか、医師が手術室から長時間離れるなど、担当した3診療科の指揮系統や意思疎通にも問題があった。患者の家族にも説明して謝罪し、京都府警にも届け出たという。自粛中の肺移植は再発防止を徹底するまで再開しないとした。




京大病院の肺移植、女性患者の脳障害は「重大な過誤」
 〔読売新聞 2006年10月12日〕
 京都大病院で3月に脳死肺移植を受けた30歳代女性が脳障害で意識不明になった問題で、外部専門家でつくる事例調査委員会(委員長=安達秀雄・自治医科大教授)は12日、移植手術中に呼吸器外科、心臓血管外科、麻酔科の医師の連携不足があった、とする調査報告書を公表した。

 会見した内山卓・同病院長は「重大な過誤があった。深く反省している」と謝罪。病院から報告を受けた京都府警川端署は、業務上過失傷害の疑いもあるとみて調べる。
・・・・
 同病院は再発防止策に取り組む一方、今回をきっかけに自粛している肺移植については「年内に再開するのは難しい」としている。


「臓器移植手術」と聞くと、かなりの緊張をともなう難しい手術で、大勢の医師がかかりっきりで行うのかと思っていたが、病院や医師にしてみれば、他の外科手術と大差のない感覚でやっているのかと驚く。


参考までに、下記に5月に「事故」が発表されたときの記事を引用する。

京大、肺移植を当面自粛
 〔アサヒコム 2006年05月02日18時13分 より〕
 京都大付属病院(京都市左京区)で、脳死と判定された男性から肺の移植を受けた30代の女性患者が、手術後、意識不明の状態が続いているため、同病院は(5月)2日、原因がわかるまで、肺移植手術を自粛する、と発表した。
・・・・
 岡山大病院の伊達洋至教授(腫瘍胸部外科)は「肺移植手術は、10%前後の手術関連死亡のあるリスクの高い手術。重篤な合併症の原因を十分に検討し、再発防止策を立てることが重要」と話した。
京大、患者の意識不明で肺移植を当面自粛
 〔読売オンライン 2006年5月3日〕
 京都大学病院は(5月)2日、今年3月に脳死肺移植を受けた患者が手術後も意識不明の状態にあり、原因が解明されていないことから、当面の間、肺移植を自粛すると発表した。

 今後、外部の専門家も加えた事例調査委員会が原因究明にあたる。移植手術そのものを理由に、脳死移植を自粛するのは、1997年の臓器移植法施行以来、初めて。

 患者は3月21日に移植を受けた30代女性。同病院によると、手術後のCT検査で脳全体が腫れ上がる「びまん性脳浮腫」と判明、集中治療室で治療が続けられている。
「自粛期間」は1~2カ月とみられていたようだが、これでは、再開のメドが立たないのではないだろうか。


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by rabbitfootmh | 2006-10-14 00:09 | 医療/生命倫理
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