二条河原落書

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「久々の脳死ドナーからの臓器移植」

今年2月に、「脳死ドナー」からの提供を受けた臓器移植が実施され、7月に、「本人の拒否がない限り、家族の同意で臓器提供が行われる」(※)ように移植法が改正されてから初の、「脳死ドナー」からの臓器提供があったとのこと。
中山太郎(自民党)、河野太郎(自民党)、福島豊(公明党)ほか衆議院議員計6名の提案により、「年齢を問わず、脳死を一律に人の死とし、本人の書面による意思表示の義務づけをやめて、本人の拒否がない限り家族の同意で提供できる」、「家族の同意があれば、子供から子供への臓器移植が可能」
 → Wikipedia「臓器の移植に関する法律」

7月の改正の衆議院での審議では、賛成が263名、反対と棄権が合わせて223名で可決され、その後、参議院の審議の場で紆余曲折はあったものの、最終的にいわゆる「A案」の内容で可決されてしまった。

「脳死」の状態が、果たして「死んで」いるのかどうか、まだ疑問も多く残っているというのに、それを「一律に人の死」とする法律を制定し、その法律の文言を、人間の生死を決める基準としてしまったことに、納得がいかない。


最近、「攻殻機動隊」を初めとする、漫画やアニメ作品の中で、「義体」という設定が使われるようになった。
「脳や中枢神経」の機能を残すことで、個性としての「自我」や「記憶」は維持されながら、「身体」は修復・交換可能な存在……「死」を迎える確率が低くなるし、脳が健康な間は、老化せずに生き続けられる、ということか?

日本は、世界屈指の長寿国になったけれど、一方で人生に絶望して自殺する人が、ここ10年余り、毎年3万人以上いる。
「幸福な人生」、「充実した人生」というのは、陳腐だけれど、「その長さでは決められない。質の問題だ」ということなのだろう。

「太く短く」生きるのがいいか、「細く長く」生きるのがいいのか――とはよく使われる表現だが、「太く長く」生きるのは、不可能なのか?

ぐーたらな私は、「太く長くなんて、しんどそう」と思ってしまうのだが(笑)
……というか、細ぼそと生きてきたことに気づいて、それを悔い、「太く生きよう!」と決意できる時には、きっと、人生の多くの時間を使い果たしてしまっているのだろうから、よほどの大使命を背負って生れた偉人でないと、「太く長く」は無理なのかも?

改正法成立後初の脳死臓器移植 2月以来の実施へ
 〔朝日新聞 2009年11月23日〕
 日本臓器移植ネットワークは、北海道内の病院で20歳代の女性が22日夕、臓器移植法に基づいて脳死と判定されたと発表した。23日に臓器の摘出を終えた。同日から24日にかけて各臓器の移植が行われる。97年10月の法施行以来82例目で、今年7月の改正法成立後初。脳死になった人からの臓器提供は今年2月から途絶えていた。空白期間は、1例目が出て以降、最長の286日間となった。…


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脳死移植:2月以来の脳死判定 82例目の臓器移植へ
 〔毎日新聞 毎日新聞 2009年11月23日〕
 北海道内の医療機関に入院中の20代の女性が22日、臓器移植法に基づき脳死と判定された。患者は脳死で臓器提供する意思を示すカードを持ち、家族が心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓(すいぞう)、小腸、眼球の提供を承諾した。同法に基づく脳死判定は83例目、臓器提供は82例目となる。

 心臓は大阪大病院で50代男性に、肺は東北大病院でともに50代女性2人に、肝臓は名古屋大病院で60代女性に、腎臓は札幌市立札幌病院で50代男性に、小腸は京都大病院で10代女性に、膵臓と腎臓は神戸大病院で50代女性に移植される予定。…
287日ぶり脳死判定、過去最長の空白期間
 〔読売新聞 2009年11月22日〕

2月以来の臓器移植、空白期間は9カ月 北海道から大阪へ
 〔産経新聞 2009.11.23〕
… 国内の脳死移植は平成11年に1例目が実施。昨年から今年2月にかけては、月1件のペースで実施されてきた。特に今年1月には4件の臓器移植が行われるなど、脳死移植の定着を指摘する声も出ていた。
 2月から長期の空白となったことについて関係者らからは、「今年7月の臓器移植法改正をめぐって、国民の間に脳死をめぐるさまざまな意見が存在することが表面化し、移植に慎重になる雰囲気が生まれた」とする声が出ていた。移植ネットワークも22日の会見で「法改正の影響も少しあったかもしれない」と話した。

 
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by rabbitfootmh | 2009-11-24 12:38 | 医療/生命倫理
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