二条河原落書

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「死因不明社会ニッポン」   

『チームバチスタの栄光』の原作者・海堂尊が、『死因不明社会』という書を出したという。
 ※「チーム・バチスタ」の本当の敵は~『死因不明社会』 海堂尊著(評:後藤次美)
  〔NBOnline 2008年1月25日〕

日本の解剖率の低さの主な原因は、「遺族の了承が取りづらいこと。厚労省の怠慢な医療行政」の二つだそうだが、異状死の遺体に対して、遺族の了承を得ずに解剖を執行できる強制力をもっている「監察医制度」が設置されているのは、東京23区、横浜市、名古屋市、大阪市、神戸市の5都市だけ。一方、それ以外の自治体は、異状死の遺体であっても、自治体は解剖の強制力をもっていないのが実情だそうだ。

「犬山市」で、元力士の若者が、集団暴行を受けて亡くなった「出来事」が、「事件」として扱われるようになるまで7ヶ月もかかったのには、そういう事情もあったのだろうか。
(まあ、第一の原因は、警察署の怠慢だと思うけれども。怠慢というより、もっと複雑な裏事情があるのかも・・・と勘繰りたくなる。)

しかも、日本では「火葬」があたりまえで、遺体に残った証拠も消滅してしまう。
元時津風親方も、「こちらで火葬にします」と、親御さんに了解を取ろうとしていた。
 ※「変死体とともに葬られる犯罪」
  ~死因不明国家ニッポンの危険すぎる検視精度と法医学の未来
  〔Newsweek 2008/02/06号

最近、CATVで、アメリカのTVドラマ『CSI(科学捜査班)』のシリーズをときどき見るが、「ここまで分かるのか?!」と驚く。日本の刑事ドラマなど、“ままごと”のように感じる。
もちろん、科学分析の技術だけでは不十分で、鋭い推理力と想像力も必要だが。


「検死」の手法や技術もお粗末だが、状況証拠や人間関係を調べて、きちんと分析し、加害・被害関係をはっきりさせ、適切に対処するのもお粗末。
だから警察も、「自白」を絶対視することになるんだろうと思う。

「いじめと無関係」 白樺高生自殺で校長
 〔北海道新聞 2008/02/08〕
十勝管内芽室町の私立白樺学園高校の男子トイレで六日、一年生の男子生徒(17)が首をつって自殺した問題で、同校の木下修校長は八日、校内で記者会見し、昨年六月に上級生からこの生徒に対し、いじめがあったことを認める一方、このいじめと自殺とは「まったくかかわりない」との見方を示した。

 校長によると、生徒は昨年六月、上級生一人から殴る、けるなどの暴行を受けたが、木下校長は「上級生には死亡した生徒に接触しないよう言って聞かせた。見えないところで接触していたかもしれないが、定期的に観察した結果では接触していなかったので、自殺の直接の原因ではない」と述べた。その上で自殺の原因は「分からない」とした。

北海道の私立高校、校舎内で高1男子が自殺
 〔読売新聞 2008年2月8日〕
 生徒は昨年度、出席日数が足りずに留年。昨年5、6月には、かつての同級生にからかわれたり、殴られたりしていたことがあったという。先月末には、母親が学校に「校外の知人に金をせびられているようだ」と相談。生徒自身も母親に「人生に疲れた」と漏らしていた。


学校内での子供の「自殺」・・・「学校」を選ぶということが、強いメッセージになっていると思うけれども、「関係ない」(校長)って?

こういう「悲劇」を、無くしてしまおうと心から願ってくれる大人が、日本には少なすぎるのか。
前にも書いたかもしれないが、せっかくこの日本に「生れてきてくれた」生命を、大切にしない国に、明るい未来なんか来ないと思う。


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by rabbitfootmh | 2008-02-09 13:31 | 医療/生命倫理
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