二条河原落書

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「宇和島・臓器売買事件初公判」

執刀した万波誠医師と徳州会病院側が、(1) ドナーが親族でないこと、(2) ドナーとレシピエントの間で金銭の授受があったこと、の2点を知っていたかどうかについては、まだ警察が捜査中らしいですが、万波医師は、マスコミの取材に対しては「知らなかった」という主張を続けているようです。

宇和島の臓器売買、2被告が起訴事実認め即日結審
 〔読売新聞 2006年12月5日〕
 宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)であった腎移植を巡る臓器売買事件で、臓器移植法違反の罪に問われた患者の水産会社役員山下鈴夫(59)と、内妻で同社社長松下知子(60)両被告の初公判が5日、松山地裁宇和島支部(福井健太裁判長)であった。2人はいずれも起訴事実を認めた。



 検察側は「移植に対する公平感など臓器提供という基本的な移植の在り方を阻害した」と、両被告にそれぞれ懲役1年を求刑し、即日結審した。判決は26日に言い渡される。
産経新聞のWebサイトにアップされた記事には無いのですが、6日付の朝刊第一面トップに掲載された記事のリードには、『検察側は「移植機会の公平性を損ない、善意による臓器提供という移植のあり方を逸脱した」として」という文言になっていました(共同通信東京新聞の記事にもありますね。なら、読売が略したんですね)。

うーん・・・現行の「臓器移植法」には、「善意」という言葉は使われていないんですが、特に産経がずっと主張している「理念」ですよね。
臓器の移植に関する法律
(基本的理念)
第二条 死亡した者が生存中に有していた自己の臓器の移植術に
     使用されるための提供に関する意思は、尊重されなければ
     ならない。
     2 移植術に使用されるための臓器の提供は、任意
     にされたものでなければならない。
     3 臓器の移植は、移植術に使用されるための臓器が
     人道的精神に基づいて提供されるもの
であることに
     かんがみ、移植術を必要とする者に対して適切に行なわな
     ければならない。
     4 移植術を必要とする者に係る移植術を受ける機会は、
     公平に与えられるよう配慮されなければならない。
強いて言えば、「人道的精神」というのが「善意」にあたる言葉でしょうか。

「公平性」の点については、二被告に特に反省の気持ちの有無を問われたようです。

臓器売買初公判 「死の恐怖」切々
 〔読売新聞(愛媛) 2006年12月6日〕
 被告人質問では、山下被告は「透析を続けてもよくならず、体がだるく、食欲も、気力もなかった」とつらい闘病生活を切々と訴えた。

 ただ、社会的な責任について認識を問われると、山下被告は「金品で臓器が売買されると不公平になってしまう」と答え、松下被告は「金持ちだけが得をし、世の中(の秩序)がバラバラになる」とし、何度も「反省しています」と口にした。
なんか、金持ちや優遇を受けた人たちへの嫉妬心が「社会正義」であるというような表現ですね。
被告本人が考えたのか、弁護士の入れ知恵なのか、分かりませんが。


11月11日のエントリーですが、鹿野司氏がこの問題を取り上げておられまして、なかなか興味深い視点だと思いました。

マンナミーヤ!宇和島腎臓移植のこと。
 〔くねくね科学探検日記〕
 宇和島、腎臓移植問題で話題の万波医師。

 あの人の様子に、アネハっぽさを見ている人は多いと思うけど、それはちょっと違うと思う。

 この人はアレだ。

 昔よくいた、江戸っ子の大工の棟梁みたいな人。職人さんなんだな。

 腕前には自信がある。経験も豊富。細かいことは気にしない。
 オレは良い仕事してるんだから、ぐだぐだイチャモンつけるなって感じ。

 まあ、悪い人ではないんだけど、今の社会では、それはちょっと許容できない部分があるんだよなあ。
  (続く・・・)


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by rabbitfootmh | 2006-12-06 16:47 | 医療/生命倫理
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