二条河原落書

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「北米での脳死判定・・・コワっ!」+「新生児の延命治療」


7月26日に書いた「やっぱり出た(笑) 生体移植より脳死移植」+追記 の記事について、 gabefunyaaさん〔(まめ)たぬきの雑記〕が『海外で脳死状態と判定され,日本に帰国してから意識を回復したケースもままあるから・・・』とコメントしてくださったのは、下記のニュースのことですね。

脳死:米・カナダ滞在中に判定の3人、日本で意識回復--02~05年度、損保調べ
 〔毎日新聞 2006年7月26日 東京夕刊〕
 報告によると、02~05年度に、旅行や仕事で米国、カナダに滞在中の旅行保険契約者9人が脳血管障害で入院。主治医は家族や損保の現地スタッフに「脳死」と説明した。うち3人の家族は「治療中止は納得できない」などと訴え、チャーター機で帰国。日本で治療を受け、意識が回復した。搬送費用の約2000万円は保険で支払われた。残り6人は、チャーター機手配に必要な額の保険に加入していなかったことなどから帰国を断念。現地で死亡したという。
外国で病気やケガをすると、言葉もよく通じないし、文化的な違いも大きくて、ちょっと不安ですよね。それが、「生き死に」に関わる重篤な状態だと、ほんと、怖いです。



上記記事には、
 実際、米麻酔学会誌(1999年7月号)によると、頭部外傷で脳死と判定された男性が、臓器摘出直前に自発呼吸をしていることが分かったが、そのまま摘出された例などが紹介されている。
という話もあって、ゾッとします。

日本の「脳死・臓器移植」が、欧米の移植医療実態から“遅れて”いようが、特異であろうが、慎重の上にも慎重を期していただきたいです。

・・・・・・・
またまた gabefunyaa さん〔(まめ)たぬきの雑記〕からコメントをいただいたので、補足しておいた方がいいと思いまして(^^;
  *弁解すると、土・日にPCに触れなかったので、ニュースチェックが
   できてなかったのです。

大阪の病院、赤ちゃん延命中止 治療より「看取り」
 〔産経Web 2006/07/30 東京朝刊から〕
 大阪市東淀川区の「淀川キリスト教病院」(石田武院長)が昨年までの7年間で、重い病気で死が避けられないと判断した赤ちゃん8人について、両親の希望を受けて延命治療を中止していたことが29日、分かった。同病院は、親が赤ちゃんを抱っこするなど「最後に親子一緒に過ごせる時間をつくってあげたい」としている。

 法的に問題ないが、本人の意思確認ができない赤ちゃんの終末期医療をめぐって今後論議が深まりそうだ。
大人に関しても、日本は「ターミナルケア(終末期医療)」や「ホスピス」の考え方への理解も乏しく、施設もほとんど無いので、そもそも是非の議論がこれまでほとんどなされてきていない、という問題もあるのですが、「新生児は自分で意思表示ができない」ということを取り上げて、「親の希望で延命治療を中止して良いのか? 障害があるからと言って、子供の生きる権利を奪ってよいのか?」と言うならば、現在出されている「臓器移植法改正案」の、「脳死になった患者本人がドナーカードを持っておらず、健康な時に臓器提供の意思表示をしていない場合でも、家族の同意だけで提供できる」というような文言は、矛盾するのではないかと思います。「脳死」状態では、大人であっても、患者本人が「意思表示」できないんですから。

それから、「臓器移植」などの高度先進医療技術によって、どこまで「延命」が可能なのか、「延命」して良いのかいけないのか、の基準もまだまだ曖昧なままである、という問題もあります。
外国に渡って臓器移植を受ける場合でも、莫大な手術関連費用を支払える能力のある人と無い人との「格差」も、すでに生じてきているでしょう。

個々の事例や問題をバラバラにして議論しても、「結論(に近いもの)」は出ないと思うので、医療全般に渡って、「医療ができること・できないこと、して良いこと・してはいけないこと」の倫理上の基準作りをする必要があるのではないでしょうか?


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by rabbitfootmh | 2006-07-31 11:35 | 医療/生命倫理
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