「43例目の脳死判定」
今年に入って2例目の「脳死判定」と「臓器移植」です。
今回の脳死判定では、1回目が終わった後に、平坦だった脳波形に「変化」が現れたそうですが・・・。
◇脳死判定43例目、心臓などの移植手術始まる
〔読売新聞 2006年3月21日23時4分〕
帝京大付属病院は18日未明、男性の脳死判定を行ったが、途中で脳波に変化が表れ、一端中止。しかし「脳の中枢の活動ではない」と判断し、20日午前から脳死判定をやり直した。つまりは、「生命維持のための中枢機能は失われている」(絶対生き返らない)と判断されたということですね。
それにしても、丸2日以上もの間、「死の瞬間」を待たれるだけで、蘇生のための処置が行われなかったドナーの方は、いったい何を感じておられただろうかと想像すると・・・。まだ30代で、突然の交通事故ですから、自らの死を覚悟していたとも思われませんし。
もう一つ、残念というか腹立たしいのは、脳死判定や臓器移植に関するニュースは、すぐにWeb上から削除されてしまうこと。そもそも、Web上にアップするのは、全国紙では読売と、たまに毎日と日経ぐらい。あとは、各地方紙が共同通信の記事を右から左に流しているだけ。
私自身は、グーグルのアラート・サービスを利用しているのだが、元記事のチェックが半日遅れると、もう無くなっている。読売オンラインのように、過去のニュース(1年間程度)までデータペース化して残しておいてくれるのは、珍しいのだ。
もし、「脳死・臓器移植」が、なんの“やましさ”もないものであるならば、もっと多いに喧伝すべきではないのか? 推進派の産経なぞでも、社会面の隅っこにコソッと掲載するのみ。
移植の結果、ちゃんと元気になったのか、その後解決されるべき問題は生じていないのかまで、きちんと責任をもって報道する必要があるのではないのか?
本当に「正しい医療行為」なのかどうか、マスコミが検証してくれなくては、国民も正しい判断を下せない。
・・・こんなお寒い状況なのに、国会の与党有志議員がまた、「臓器移植で2法案再提出」するのだそうだ。〔中国新聞 3月22日19時9分〕
◎上記の元記事が期限切れの場合は、下記へ跳んでください m(_ _)m
■脳死判定43例目、心臓などの移植手術始まる(読売新聞より)
■臓器移植で2法案再提出へ 促進目指し与党有志(中国新聞より)
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