二条河原落書

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「小泉Vs前原・・・どっちの論もちとズレてるような?」


「下流社会」とか「希望格差社会」とか、日本国民の「所得格差」の裏には、いろいろな心情的な要因や親の教育に対する意識の違いがある、という理論が語られるようになってきた。

欧米では、「家柄」と「教育環境」や「所得」がガッチリと相関関係を結んでいるのが普通なので、上流階級のお子さまたちと、庶民の子どもたちとの「格差(差別)」は、しっかり存在する。
ところが、日本では敗戦ですっかり“ガラガラポン”されて家柄(資産や文化の蓄積)の格差が無くなった上に、欧米先進国の近代的な知識水準からすれば、元貴族だろうが平民だろうが、ほとんど「何も知らない」に等しいような状態から出発したので、「家庭環境」と「学力水準」の間に相関関係など生ずる余裕もなかった。

そして、「焼け野原」から必死にゼロから身を起こした人たちの子どもたちは、ボチボチと専門学校だの大学だのへ行ける水準になり、その少し後の団塊の世代くらいになると、大学へ行くか行かぬか、一流大学へ行くか行かぬかで、就業後の所得が開き始め、その団塊世代のジュニアたちの世代になって、「生まれ育った家庭の豊かさ」と「学力」そして「学力相応の仕事と所得額」に、はっきりとそれと分かるほどの「格差」が見られるようになってきた・・・というのが、今の時代なのだ。

だから、



「所得、学力に影響」前原氏「成績で序列つけるな」首相
 〔アサヒコム 2006年02月07日〕
 民主党の前原代表は7日の衆院予算委員会で、所得格差の拡大が子供の学力水準に影響を及ぼしているとして、小泉首相に論戦を挑んだ。
・・・・
 前原氏は、・・・、「就学援助率と学力に右肩下がりの相関関係が出ている」と指摘。「格差が再生産され、希望格差がどんどん開いている。子供にしわ寄せがいっていることにどう取り組むのか」・・・
 これに対し、小泉首相は「就学したい人に対して、生活が苦しいから学校に行けないということはなくさなくてはいけない」と応じたが、「学校の成績が良くないからといって悲観することはない。人間の力は学校の成績だけではない。学校の成績で序列をつけるべきでない
前原氏が「格差が再生産され、希望格差がどんどん開いている」というほどにはまだ「二極化」されてはいない。ただ、「このままの状態でゆけば、どんどん開くだろう」と言うことはできるだろうが。

それから、小泉首相の「学校の成績で序列をつけるべきでない」というのは、まったくズレた応えだと思う。前原氏は「本人の努力以外の要因で、学力格差が開くのは良くないので、何か対策を」と言っているのだから、「開いてもかまわない」みたいな発言は、おかしい(^^;

それに「生活が苦しいから学校に行けない」子どもは、少なくとも義務教育段階では、社会問題になるほど存在しているとは思わないので(まあ、地元大阪市では、公立高校の月謝を踏み倒す家庭が増えているらしいけど)、これは「親の所得が低くて、“高度な教育”を受けられない子どもが増えている」こと、つまりは、「学費が低くて済む公教育では“まともな”教育が受けられず、学力が伸びない」現象が出てきていることに対して、国としてどう取り組むのか?を考えてもらいたい、ということなのだ。

それから、数年前から「学力低下」が問題として取り上げられてきているが、この言葉はどうも誤解を生じやすいようなので、最近気になっている。

子どもたちが先天的に備えている「学習能力」が低下しているのではなく、後天的努力によって獲得できる学習能力と、その結果として現れてくる「学力(得点力)」の「伸び幅」が小さくなっている、ということだと思うので、「学年(年齢)相応の標準学力達成度」が落ちている・・・とでも表現すれば良いのだろうか?

「分数のできない大学生」という言葉が、日本人に衝撃を与えたのはつい最近のことだが、本来、小学校の4年生~5年生あたりで身につけておくべき分数の計算ができないまま、なぜか?大学生になってしまう人たちが増えていることが問題になっていて、その状況は今でも変わっていない・・・いや、悪化しているのかもしれない・・・のだから、そこのところを、なんとか「お金のかからない公立小・中学校」できちんと履修させてくれるような体制づくりを、学齢期の子を持つ親の一人として、心からお願いしたいものである。

 ※毎日新聞記事
 「格差社会論争:主要テーマに浮上 小泉首相、強気に転換」(2/7)


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by rabbitfootmh | 2006-02-07 23:38 | 子育て/教育
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