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二条河原落書

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「ボーダーレス社会の民族・宗教の拡散」


さてさて・・・テロリストの活動に対して、キリスト教の「正義」を掲げて頑張ってきたアメリカに、イギリス以外はけっこう冷淡な態度を示してきたヨーロッパ諸国だったが、思わぬところから火が上がってきた。「火元」はデンマークという、日本人が知っていそうで知らない国だ(20年くらい前に、数日だけ観光したことがあります。たぶん、今もそんなに変わってないんじゃないかな?)。

S.ハンチントンの「文明の衝突」が、現実の動きとして出てきてしまったという感じなのだろうか。
しかし、それぞれの「文明」の基盤には、必ずなんらかの宗教の存在がある。仏教は基本的に「争い」を嫌うのだが、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教(これら三つの宗教の“神”は、もともと同じなのだが、イエスが他の二つよりも、仏教の“慈悲心”に近い“隣人愛”を強調したことで、キリスト教は少し変化したけど)、インドのヒンドゥー教などは、争いが好きだ。



ムハンマド風刺画:「文明の衝突」の様相 背景に国際化
 〔毎日新聞 2006年2月3日〕
 デンマーク紙ユランズ・ポステンが昨年9月30日付紙面に導火線の付いた爆弾型ターバンを頭に巻いたムハンマドを描いた漫画を掲載したのが発端。今年1月10日、ノルウェー誌が転載した。テロリストを連想させる漫画がイスラム教徒の反発を招いた。
 2月に入ってフランスなど欧州の新聞が漫画を転載、怒りの火に油を注ぐ形になった。ガザ地区では2日、武装グループが欧州連合(EU)代表部の敷地内に乱入し、謝罪を要求。ジャカルタでは3日、デンマーク大使館の入った建物前でイスラム教徒約150人が抗議、パキスタン上院は同日、非難決議を採択した。イスラム教国の一部ではデンマーク製品の不買運動も起きている。
フランスでは、昨年の終わりに、アラブ系の若者たちが暴動を起こして、たいへんな問題となった。しかし、フランス人の言い分も矛盾しているのでは?
イスラム教徒の女子学生たちが、宗教上の理由で着ける「スカーフ」は禁止しておきながら(これも、一種の表現の自由ですよね?)、自分たちが“テロリスト”を揶揄する漫画の掲載は「言論の自由」だと言い張るというのは。
 ※参照ブログ 「フランスでの移民暴動」〔Spice Addict  2005-12-01〕

ヨーロッパでは、ソビエト連邦が崩壊すると、あっという間に共産主義が姿を消していったが、その後も、元共産主義国はなかなか経済復興できないでいる。それに加えてアラブ諸国から流入したイスラム教徒の移民が、社会の不安定さを増加させてしまったのだろうか。

結局は、「貧しさの平等」に行き着いた民衆と、民衆を支配するほんの一握りのエリート党幹部という図式を実現することとなったマルクス主義思想だが、それより過激な手段で「持てる者たち」に対する鬱憤を晴らそうとするイスラム教徒と、これから私たちはうまくやってゆけるのでしょうか?


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by rabbitfootmh | 2006-02-05 22:04 | 外交・国際問題
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