二条河原落書

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「学校と家庭の責任分担をはっきりさせろって・・・?」


ewoman  佐々木かをり対談 win-win
 第62回 陰山英男さん
陰山  それはおっしゃるとおりでね。OECDの学力調査の結果なんかでも、実は日本の教育費って、世界最低水準。それから日本の家庭教育、これも世界最低水準。
佐々木  家庭教育?
陰山  家庭教育。中学生の家庭教育の時間は世界最低。テレビを見る時間は世界最長。子どもがお手伝いする時間は世界平均の半分。家庭でどうしようもなくなった子どもたちを40人抱えてて、教育予算もない中で、学校は国際水準の中の上の成績を出してる。
これね、ものすごい費用対効果、ということなんですよ。だから財務省がね、費用対効果の問題だって言ってるけれども、僕なんかからすると、ふざけんなと。日本の教師の指導力って、ものすごく高いわけですよ。
というわけで、陰山先生は、本当は「百ます計算」より、「早寝、早起き、朝ごはん」の家庭の躾けをきちんとすることを訴えたいのだそうです。
家庭教育力の低下のツケを、学校教師に回してくれるな、と。

「教員免許更新で、教師の質が上がるならやってみろ」、とか、「教員の実力を評価して給与に反映させるようなことをしたら、教師同士のチームワークが乱れる」とか、「日本の教師は評価されなくてもがんばって仕事をするものだ」とか・・・そうなんですか?(苦笑) 給料の多寡で、嫉妬心で足の引っぱり合いなんかが始まるって? それは、「評価」そのものが悪いわけじゃなくて、そんなことでチームワークを乱す人の側の問題でわ?(;^_^A
佐々木  へえ、ITも活用ですか。それに学校心理士をぜひ、取り入れて欲しいです。
陰山  ただ、僕はアメリカ型ってあんまり好きじゃないです。
佐々木  どうしてですか? 専門家が、子ども一人ひとりに注目して、小さな内から自信を持たせるような教育をしてるって、いいと思うんです。
陰山  僕はそれを専門家に委ねない方がいいと思ってるんですよ。朝ごはんにたとえると非常にわかりやすいんですよ。朝ごはんを食べた方が絶対にいいんですね。じゃ、絶対にいいんだったら、それを学校で出していいのかという議論なんですよ。僕は、それは要するに対症療法だと。これは家庭で食べるべきものなんだよ、というところに戻したいんです。それがね、日本の強みなんですよ。
アメリカにそういう専門家がいるっていうのは、アメリカの強みですよ。社会の成り立ちが違いますから。僕は、アイデンティティーを失った方向性は探るべきじゃないと思ってるんですね。


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でもね、今日、たまたま娘の小学校で授業参観があって、他のお母さんたちとお話をしたんですが、日本の学校では、「問題」(学校にとっての問題)を抱えた子どもの数って、文科省などがデータとしてつかんでいるより、もっと多いんじゃないかと思いました。

そして、学校の先生も、そうした「問題児童」ばかりにかまってはいられないし、でも親も「もう、どうしていいか分からない」と、キリキリ舞いしているのが実態。行動力のあるお母さんなら、児童相談所やカウンセラーなどのところへ出向いていって、いろいろと手を打ったり、ネットで関連サイトを検索していろいろと情報を得ているけれど、そういうお母さんの一人は、「中学生になったら、専門の施設に入れようかと思っている」と言う。
地元の公立中学にも「養護学級」はあるけれど、得意な能力を伸ばしてくれるようなことはしてもらえないし、専門施設なら、そういうカリキュラムがきちんと組まれているから、本人にとっても良いと思うから・・・と。

大阪など、「人権教育」の進んだ自治体だから特にそうなのかもしれないけど、多少の問題(障害など)を持っていても、「普通学級」へ入れることを良し、とする思想の持ち主も少なくない。
しかし、それが果たして本人のためにもなっているのかどうか・・・私自身は疑問に思っている。
陰山  ・・・江戸時代っていうのは実は、あの時代にあっては世界に類を見ない、浮浪者のいない世界なんですね。それはなぜかって言うと、いわゆる社会主義みたいな制度になってるわけです、日本自体が。ただ経済における社会主義とは違うんだけれども、明らかにそこに貫かれてる論理ってのは、社会主義的なんですよね。
だから、ついこの間まであったような、銀行に預けとけばなんとかしてくれるっていうのがあって、その安心感からこっちは仕事することに専念できたわけですよね。だから、かえって以前はよかったと思ったりします。
ところが今は、それぞれ専門家になってきたでしょ。その結果各家庭が実は金融のことも考えなきゃいけない、「この土地、何坪や」みたいな話をしなきゃいけなくなってくるわけですよね。
で、そういうことによって、各家庭が非常にしんどくなるんです。それは決して好ましいことだとは思ってなくて。僕は日本のいわゆる大きな政府でいいんじゃないか。日本は日本式でいいというのが僕の考えです。
家庭は、妻に全部任せてきたから、夫は仕事に専念できた・・・ってことも言いたいですか?(苦笑)

でも、もう、「なんでもお上任せ」ではやってけなくなったから、今、日本の社会全体がガタガタしてきてるわけで、安易な「先祖返り」では、うまくいかないでしょうね。
家庭だって、だから、昔の「妻(母親)」とは比べものにならないくらい、今の「妻(主婦)」は、膨大な情報を処理しなくてはならなくなってるんで、「子どものことばかりにかまけてられない」ってこともあるのでは? その3割でも2割でも、夫が分担してくれれば・・・ね(^^;

それにしても、日本の学校は、もっと「専門家」や、保護者の協力を「学校の内」に入れるような方向へ進んだほうがいいんじゃないかと思います。親だって、「学校へ行けば、なんとかなる。誰かが悩みを聞いてくれる」という体制があればものすごくラクです。自宅から徒歩で10分前後の距離にあるんですから。
「多動」の子を持つお母さんは、「遠くのカウンセリング・センターへ子どもを連れて電車に乗って移動するのが、どれだけしんどいものか、分かって欲しい!」と叫んでいます。

「家庭の責任」というなら、学校の場へ親を入れて、「家庭の躾けの不十分な部分」をサポートしてもらえばいいのでは? 親だって、学校の先生の「たいへんさ」を目の当たりにできるし、一石二鳥でしょう。地域の人たちにも、助けてもらえばいいだろうし。
校門に鍵を付けて、警備員を立たせて「内と外」をきっちり分けるのではなく、学校という場で、地域の人たちが“つながり”を持てるような形が、理想だと思うのですが・・・単なる机上の空論でしょうか。

 ☆「アメリカ式」の学校心理士の制度については、同じく佐々木かをりさんの対談に登場された、アン・オレアリーさんのお話を参考にしてください。
まったく・・・「羨ましい」のひと言ですが、一方で、「先生を侮辱したら親を呼び出して自宅謹慎、暴力をふるったら即、警察に通報・逮捕」だとか。
さて、このあたりの対処法は、日本の社会に適用できるのか、した方がいいのか、適用するとしたら、その「さじ加減」は?・・・というところだと思います。
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by rabbitfootmh | 2005-10-28 15:44 | 子育て/教育
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