二条河原落書

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「子どもを変えるには、まず大人が変わること」


小学生の校内暴力、2年連続増 「対教師」急増 文科省
 〔アサヒコム 2005年09月22日〕
 全国の公立小学生が04年度に学校内で起こした暴力行為は1890件で前年度比で18%増になっていることがわかった。03年度調査でも27%増で、2年連続大幅増となった。文部科学省が22日、公表した。このうち、子ども同士や器物損壊の校内暴力は10%台の増加だったのに対し、教師に対する暴力は336件の過去最多で、前年度の253件から33%増となった。
なるほど、『女王の教室』の視聴率が高くなるわけだ(^^;

新学期の始まる前後、子どもの自殺が相次いだ長崎では、こんな報道もあった。
長崎県の中高生自殺の連鎖5件、教委困惑「心の教育進めたのに」
 長崎県内で8月31日から今月14日にかけて、中学、高校生の自殺が相次ぎ、教育関係者は困惑を深めている。・・・・
 県内では、2003年に長崎市で起きた男児誘拐殺人事件、04年の佐世保市での小6女児殺害事件後、「心の教育」に力を入れてきただけに、県教委の財(たから)修一・高校教育課長は「理由が分からないので、戸惑っている」と頭を抱える。・・・・
 財課長は「命を大切にする教育を改めて徹底するとともに、医療や心理などの専門家と相談していきたい」と話している。

今の子どもが「荒れている」、「昔の子どもとは違う」と、子どもの姿にばかり目を奪われ過ぎてやしないだろうか? そういう子どもを育てた「環境」は、子どもたち自身が作ったわけではなく、親やその他大勢の大人たちが作ったものなのに、なぜ、「大人の責任」、「大人の問題」について、つっこんだ議論が出てこないのかが不思議だ。

ただ単に「親の躾けがなってないから」などと、某S新聞のような論を展開したくはないし、マスコミが「荒れる子どもの親の顔が見たい」と騒ぎ立てたところで、ほんとうに問題を抱えた「親」たちは、新聞や小難しい社会評論の載った雑誌など、読んではいないだろうと思う。

一方、そうした「親が悪い」というマスコミの訴えに心を痛めているのは、「しっかりと子どもを躾けなくては」「きちんとお勉強させなくては」と、必死で子育てしている“社会常識のある良心的な”親たちではないだろうか。
彼・彼女らは、「子育て」に関わるあらゆる言説に熱心に目を通し、耳を傾け、マスコミの発する「問題な子育て」についての一言一句にビクビクし、「もしかしたら、明日、突然うちの息子がキレて親に殴り掛かってくるかもしれない」と、戦々恐々としているのではないのだろうか。
そして、「わたしの子育て方法が悪かったから、子どもが荒れてしまった」と、自責の念に襲われて、ますます子育てに自信を無くしてゆく・・・その悪循環だ。

「親子、兄弟の問題」を家族外の人間に知られることを「恥」と感じ、家の外に漏らそうとしない日本の社会では、まるで「風邪引き」のように気軽にカウンセリングを受けるアメリカ人のような選択肢も取らず(すこし昔なら、教会の牧師や司祭などに“告白”とか“懺悔”などをしていたのだろうが)、ただ家族の内だけで悶々と問題を抱え込み、内圧が限界に達するまで隣近所の人たちにもほとんど知られず、ある日突然「暴発」するケースが多い。

「家族の問題」は、お互いの関係が捩れたまま膠着状態に陥ってしまうので、家族内で解決することはほとんど無理だと思う。外部の中立な立場にある人に、「手伝ってもらう」ことを考えた方が良いのではないか。


もう一つ、日本の親子関係の問題は、「親はいくつになっても親であり、我が子より大所高所の立場から指導・助言せねばならない存在である」と思い込んでいる人が多いことだ。
江戸時代までのように、社会環境が100年も200年もほとんど変化しないようならそれでも良かったのかもしれないが、現代は「ドッグイヤー」とも形容されるほど変化が速い。

団塊の世代だって、子ども時代はまだ、洗濯は「洗濯板と金だらい」でやっていただろうと思うが、今はドラム式で洗濯から乾燥まで、ほんの数十分の間に自動でやってくれる。これはもう、実際の年数の5倍以上の変化速度ではないかと思う。これでは、「親が子に助言する」ことは、ほとんど不可能だ。
もちろん、「人生経験の豊かさ」は誇って良いと思うが、それも「わたしが若いころは・・・」という、依怙地な説教にならない限りにおいて・・・だろう。


「子どもが問題を起こした時」に、親や身近な大人は、その問題自体をどうこうして“片づけよう”とするのではなく、「適切な対処法」で子どもたちの混乱や精神的なパニック状態を解消してやるだけに止め、あとは、子ども自身の成長の力を信じて見守ることだ・・・ということを、あのドロシー・ロー・ノルトさんが、繰り返し、繰り返し説いている。
けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる
とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる
不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる

 ドロシー・ロー・ノルト「子は親の鏡」~ 『子どもが育つ魔法の言葉』巻頭
不安やストレスを抱えて今すぐにもキレそうなのは、「大人」の方ではないのだろうか・・・?
子どもの「激変」に固執するのではなく、大人の側の「育児力・教育力」こそが問われているのでは?

 ☆ドロシー・ロー・ノルトさんの著書は、ライフログをご覧ください。
 ☆とりあえず、「子は親の鏡」の詩を読みたい方は、「ようこそ、深町宏応援ファンサイトへ♪」のサイトをご参照ください(ライブレポ集/4月21日・アルティーノ ランチタイムコンサートのページより)


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by rabbitfootmh | 2005-09-26 23:32 | 子育て/教育
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